【意外と知らない?】「基準価額」って何?

基準価額

株式投資を始める際、よく耳にする用語の一つが「基準価額」です。特に投資信託やETF(上場投資信託)を購入するときに目にすることが多いですが、その意味や重要性を正確に理解している投資家は少ないかもしれません。今回は基準価額の基本的な意味や株式投資における違いについて解説します!

最近の政府の金利政策の影響で株式市場も大きく荒れていましたが、各証券会社からのレポートなどで基準価額が”ー〇〇%”などという数字になっていて焦った経験はありませんか?

市場に危機感を持つことは大切なことですが、しっかりとした知識でデータを判断していきたいですよね?
今回はその中でもファンドを選定する上で大事な要素である「基準価額」について正しい知識を身につけていきましょう!

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目次

基準価額とは?

<基準価額の定義と重要性>
 基準価額は、投資信託やETFが持つ資産全体の価値を、投資家が保有する一口当たりに換算したものです。簡単に言えば、投資信託やETFが持っているすべての資産の合計額を、発行されている口数で割った値が基準価額です。例えば、投資信託が株式や債券など複数の資産に分散して投資している場合、基準価額はこれら資産の市場価値を反映します。

基準価額が高くなると、その投資信託やETFが成長していることを示し、逆に下がると資産価値が減少していることを意味します。そのため、投資信託やETFを購入する際の価格の指標として非常に重要です。基準価額は、投資信託の運用状況をリアルタイムで反映するため、投資家はこの指標を使って投資の成果を確認することができます。

一株の値段(株価)の事じゃないの?

よく間違われるのですがちょっと違います!
株式は一つの企業の所有権を表すもので、その企業の業績や市場環境によって価格が直接的に変動します。例えば、企業の業績が好調であれば株価が上がり、逆に業績が悪ければ株価が下がります。

一方、基準価額は個別の株式のように企業一つ一つの価値を示すものではなく、投資信託やETFが保有している複数の資産の価値をまとめた指標です。そのため、基準価額は株式のように劇的な変動は少なく、全体的な市場動向や組み入れられている資産のパフォーマンスに基づいて動きます。

なんで投資信託では「基準価額」が使われるの?

簡単に言えば<複数の資産に分散投資しているから>です。

例えば、ある投資信託が国内外の株式や債券、あるいは金や不動産などに幅広く投資している場合、その資産の価値は市場の変動によってそれぞれ異なる動きを見せます。基準価額はこれらの資産の価値を合算し、投資家に一目で現在の価値を示してくれるのです。

基準価額に影響を与える要因

基準価額は、投資信託やETFが保有している資産の価値によって変動します。したがって、基準価額に影響を与える要因は多岐にわたります。以下は代表的な要因です。

1.市場の動向

投資信託やETFが保有する株式や債券などの資産価値は、市場の動向に大きく左右されます。例えば、株式市場が好調な場合、保有株式の価値が上がり、それに伴って基準価額も上昇します。逆に市場が下落すると、基準価額も下がる可能性があります。

2.保有資産のパフォーマンス

投資信託やETFが保有する個別の資産のパフォーマンスも、基準価額に影響を与えます。たとえば、ファンドが保有している株式が成長企業であれば、その株価の上昇に伴ってファンド全体の資産価値も上がり、基準価額が上昇します。一方で、企業の業績が悪化すると、株価が下がり、基準価額も減少します。

3.経済指標や金利の変動

経済指標(GDP成長率、失業率、インフレ率など)や金利の変動も基準価額に影響を与える要因です。たとえば、金利が上昇すると、債券の価値が下がるため、債券を多く保有しているファンドでは基準価額が下がる可能性があります。逆に、金利が低下すると債券価格が上昇し、基準価額の上昇につながることがあります。さらに、経済指標の発表によって市場全体が動揺すると、ファンド全体の基準価額にもその影響が反映されることがあります。

8月の基準価額の下落はもろに3.経済指標や金利の変動
の影響を受けての結果だと言えますね。

リスク管理

基準価額の変動を前提に投資を行う場合、リスク管理が非常に重要になります。基準価額の変動による損失を避けることは難しいですが、いくつかの方法でリスクをコントロールし、投資パフォーマンスを安定させることが可能です。

以前からずっと投資の基本は”何があっても持ち続ける”と言ってるのでリスク云々で惑わされてほしくはないのですがETFや高配当株などに投資を考えている人は覚えておきましょう。

1.分散投資

リスク管理の基本は、分散投資です。基準価額の変動リスクを抑えるためには、特定の資産や地域に偏った投資を避け、さまざまな資産クラスに分散することが重要です。例えば、株式だけでなく、債券やコモディティ、不動産などに投資することで、基準価額の急激な変動を緩和することができます。また、国内外の複数の地域に分散投資することも効果的です。

2.長期投資の視点

基準価額の短期的な変動に過度に反応するのではなく、長期的な視点で投資することもリスク管理の一環です。短期的な市場の動きは予測が難しく、一時的な変動によって損失を出すリスクが高まります。しかし、長期的に投資を続けることで、基準価額の一時的な下落も乗り越えることができ、結果的に投資パフォーマンスが安定することが多いです。

3.ドルコスト平均法の活用

ドルコスト平均法は、基準価額が変動する中でもリスクを分散するために効果的な手法です。この方法は、定期的に一定額を投資することで、購入単価を平準化し、基準価額が高い時も低い時も安定した購入ができるという利点があります。特に、基準価額が下がっているときに多くの口数を購入できるため、長期的な資産形成に適しています。

4.リスク許容度の把握

投資を始める前に、自分のリスク許容度を理解しておくことも重要です。リスク許容度とは、損失をどの程度許容できるかという基準です。基準価額が下落した際にどれくらいの損失を許容できるかを明確にしておくことで、適切なリスク管理が可能となり、冷静な投資判断ができるようになります。

基準価額が下がった場合の対応策

基準価額が大幅に下がると、多くの投資家は慌てて売却を考えるかもしれませんが、それが最適な選択とは限りません。基準価額の下落が一時的なものである場合、売却を急がず、むしろ追加投資を検討することが得策となることもあります。特に市場全体が不安定な時期には、基準価額が一時的に大きく下がることがよくありますが、その後の回復期に基準価額が再び上昇することも多いです。

今回の下落時に優秀な投資家は周りが「売り」を検討している中<買い増し>を行なっていたそうです。

基準価額 vs. 株価

”株価”と”基準価額”はよく同じ意味だと勘違いされる人も多いのでこの2つの違いをはっきり理解しましょう!

基準価額と株価は、似たような数値に見えるかもしれませんが、本質的には異なる概念です。まず、株価は、個別の企業の株式が市場で取引される際の価格です。投資家はこの株価を基に、その企業の成長性や収益性、将来の見通しなどを評価し、売買を行います。

一方で、基準価額は、投資信託やETFが保有する資産全体の価値を一口あたりに換算したものです。投資信託やETFは複数の株式や債券などに分散投資しているため、個別企業の株価とは異なり、ファンド全体の資産価値を反映しています。

・株価
 個別企業の業績や市場の需給関係に直接的に左右されます。
 短期的な市場の変動に敏感に反応しやすいです

・基準価額 
 ファンドが保有する複数の資産の総合的な価値を反映しており、リスク分散がされているため、個別の株価変動に対する影響は相対的に少なくなります。
 保有する資産が広範に分散されているため、相対的に安定しやすい傾向があります。

投資信託やETFに投資する際には、個別の株価に基づく判断よりも、基準価額を含むファンド全体のパフォーマンスを重視することが重要です。

まとめ

基準価額は、投資信託やETFの価値を示す指標で、投資判断において重要な役割を果たします。基準価額は、ファンドが保有する資産の価格や市場全体の動向、金利や為替レートの変動など、さまざまな要因に影響されます。特に株式や債券ファンドでは、保有資産の価格が基準価額に直接反映され、市場の動向も影響を与えるため、これらの変動を把握することが重要です。

基準価額は、長期的な資産形成においてファンドの健全性やリスクを見極めるための重要な指標であり、その変動要因を理解することで、投資の成功につなげることができます。

また、基準価額などのデータがみやすい証券会社を選ぶ必要もあります。
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