2024年の年率リターンが脅威の70%越え、新NISAの積立投資枠で最もリターンを叩き出す「FANG+」についにETFが誕生しました。その魅力はなんといっても”信託報酬の安さ”です。
なんと投資信託版のFANG+よりも20%安い0.605%です。
仮に過去のリターンで比較すると、月5万円で30年間積み立てると、投資信託版とETF版のコスト差はなんと500万円以上の差が出てしまいます。

しかしコストの安さだけで決めると大変危険です。
なぜならETFと投資信託では特徴に大きな違いがあるからです。
今回は投資信託版の””FANG+”とETF版の”FANG+”をコストを中心に4つの項目で比較して行きたいと思います。
FANG+の魅力のおさらい



飛ぶ鳥を落とす勢いの「iFree NEXT FANG+」の実力から確認して行きましょう。
FANG+のすごいところはなんといってもリターンの高さです。


直近1年間の新NISAのリターン率は他の銘柄を押さえて堂々の1位です。
人気指数のS&P500やオルカンなどと比較しても高いパフォーマンスです。
↓こちらは年初来のパフォーマンス指数を比較してグラフになります↓


1位は”FANG+”の+56.44%、次いでナスダック100の28.68%、3位はなんとゴールドの+26.94%です。S&P500は25.05%、オルカンは5番目の17.07%です。
こうしたパフォーマンスの高さや将来性からなのかSBI証券、楽天証券ともに買い付けランキングでは上位です。
これだけ人気なので当然純資産額も凄まじい勢いで上がっています。
なんとこの1年間で4000億円以上増えています
そんな今すごい勢いのあるFANG+に今回新にETF版が登場しました。
投資信託版より信託報酬が安いさらに投資信託よりリアルタイム売買も可能にしました。



ETF版に行く前にまずは投資信託版について概要を改めて紹介したいと思います。
《投資信託版FANG+》
1.アメリカのICEが定めるFANG+指数に連動する、新NISAで本動画収録時点で唯一投資ができる投資信託「iFREE NEXT FANG+インデックス 」
2.大和アセットマネジメントが運営。
3.設定は2018年1月31日(7年弱の運用実績)、為替ヘッジ無し。
4.新NISAの「成長投資枠」「積立投資枠」ともに対象。
5.信託報酬は0.7755%、純資産額は4600億円超。
6.販売会社は「SBI証券」『楽天証券』など主要な証券会社。
FANG+は確かに過去実績は素晴らしいですが、リターンだけに目を奪わずにFANG+の中身をちゃんと理解しておく投資をするのをおすすめします。
特徴や内容、そしてその将来性やリスク、こうした内容を投資する前に理解することができれば仮に暴落が起こった時も信じて継続保有できます、しっかりとここからは魅力とリスクについてご紹介します。
《FANG+とは?》
アメリカのニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社ICEのグループ会社が算出するFANG+指数
NASDAQの中でも世界を席巻するビックテック10社に集中することが可能です。
FANG+はFacebook、Amazon、Netflix、Googleの4社の頭文字です。
これらに加えて6社で合計10社になります。
年に4回等金額となるようにリバランスされます。
FANG+は元々中国企業のアリババ・バイドゥは組み入れられていましたが、2022年12月の定期リバランスで米国企業のみの10社になったことでさらに魅力が増しました!
ちなみに、2024年秋の定期リバランスでスノーフレークとテスラが除外されました。



テスラって有名大企業じゃないの!?



テスラは直近12ヶ月の売上成長率が59位から89位に下落するなど総合10位以内から外れたようです。
しかし、トランプ政権が発足しテスラ社の社長であるイーロンマスク氏が要職に着くためテスラの自動運転技術を拒んできた各種規制を撤廃できる可能性があり、これによりテスラの売上高成長率が復活すれば再度、FANG+に組み入れられると思われます。
<FANG+組み入れ銘柄と比率(2024/11末)>





10社にほぼ均等に投資されていますね!
NASDAQ100よりもさらにビックテックに集中投資することができます。
過去10年で10倍のリターン!




その上でFANG+はたった10銘柄で米国株式市場の25%をも占めるのです。



日本株式市場が950兆円なのでとてつもなく大きな規模であることがわかりますね!
<過去10年間保有していたら、、、>


ここで興味深いデータなのですが、
「もしも10年前からFANG+につみたて投資をしていたら?」
というシミュレーションのグラフです。
元本120万円に対して最終評価額はなんと719万円になります。
ちなみに、「FANG+にS&P500を組み合わせた」時のグラフはこちらです。


元本1200万円の場合、、、
・「S&P500のみ」に投資した場合:最終評価額3225万円となるのに対して
・「S&P500とFANG+50:50」で投資した場合:最終評価額5207万円
となります。



リスク分散目的でS&P500との2つ持ちも有効というデータも出ています!
<リスク分散の有用性>



そんなにリスク分散って必要?



いかなる時代にも万能な投資先はないのです!
FANG+はリターンばかりが注目されますが価格の振れ幅としてのリスクは高めです。


コロナショックではS&P500の倍近く値を下げました。
上のチャートは2021年1月から2023年12月までのチャートの比較になるのですが、2022年最大下落率は”S&P500は-25%”だったのに対して”FANG+は-48%”だったのです。
つまり何が言いたいかというと、
投資していて一時的な評価金額が半値以下になっても絶対に売らないと言えるかどうかがFANG+に向いているかどうかと言えるのです。
価格の振れ幅があるからこそ上がった時の爆発力も凄いのです。しっかりとリスク・リターンを理解し自分自身のリスク許容度に応じた投資が必要なのです。
FANG+のETF登場!!
<ETF版FANG+の概要>
・銘柄名:「iFree ETF FANG+」
・証券コード:316A
・大和アセットマネジメントが運営
・2025年1月10日、東京証券取引所に上場
・新NISAの「成長投資枠」対象
・信託報酬は0.605%、為替ヘッジなし
投信vs ETF、500万円以上のコスト差?



投資信託版のFANG+に信託報酬が0.7755%、ETF版が0.605%と0.1705%の差があるんだけど、長期投資した場合どれだけ差があるの?



毎月の投資金額を5万円、年利回り15%、積立は30年としてシミュレーションしてみましょう!
・投資信託版FANG+(信託報酬0.7755%)の場合、、、


積立金額:1800万円
評価額:2億6607万円
支払いコスト:3805万円
・ETF版FANG+(信託報酬0.605%)の場合、、、


積立金額:1800万円
評価額:2億6607万円
支払いコスト:3026万円
その差はなんと500万円以上!!



必ずしもシミュレーション通りになるとは限りませんけどなかなかのインパクトですね、、、
しかし、信託報酬だけで比較できないところがあります。
例えばSBI証券で投資信託のFANG+を運用している人は、投信マイレージとしてポイントが残高の0.1%(1000万円以上は0.2%)つきます。
ETFは対象外となります。
しかしポイント制度は結構変動が激しめです。
楽天証券は数年前まではSBI証券と同じく残高に応じて決まった率がポイントとしてもらえましたが、今はごく一部の銘柄のみが対象と変わっています。
このようにポイント制度を除いて考えるとFANG+のETF版は魅力的ですが、ETFという特徴を踏まえて合う人、合わない人がいるので解説して行きます。
投信vs ETF、コスト以外の比較4選
ETF版FANG+と投資信託版FANG+をコスト以外の面で比較して行きたいと思います。
1️⃣リアルタイム取引
ETF版:可能(東証取引時間内)
投信版:不可能
2️⃣新NISA対象状況
ETF版:成長⭕️ 積立✖️
投信版:成長⭕️ 積立⭕️
3️⃣少額からの投資は可能か?
ETF版:不可能(一口数千円以上)
投信版:可能(100円以上1円単位)
4️⃣取引価格の決まり方
ETF版:マーケット価格(取引時間中の価格)
投信版:1日1回算出(基準価額での更新)
ETFは上場投資信託ですので個別株と同じく取引価格で買えるか売れるか、取引が活発化どうかで約定できるかが変わります。
投資信託鵜であれば100円から購入できますので気にする必要はありませんがETFは個別株っぽい要素があるものだと理解しておきましょう。





現在の価格は1口約2000円程度です。
見ての通り価格が1円単位となります。
そのためNISA枠で買う予定の人はきっちり枠を使いきれない可能性があるのでそこは注意が必要です。
投信に向いている人、ETFに向いている人



最後に投信版かETF版かどっちのFANG+に投資しようか迷っている人に各特徴を踏まえて向いている人の特徴をまとめて行きます。
《投資信託の方が向いている人》
1.つみたて投資枠もフルで使いたい
2.成長投資枠は個別株など別の銘柄を選びたい
3.どれだけ売買が増えるかを見定めたい
4.100円から購入できるなどの気軽さが良い
5.将来ポイント還元が改悪された時に考えたい
《ETF版の方が向いている人》
1.長期投資前提で信託報酬を重要視したい
2.リアルタイム取引で狙った価格で売買したい
3.マーケット価格で取引したい



現在「FANG+」を取り扱っている証券会社は1.楽天証券2.SBI証券3.大和証券の3社です。
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